そもそも、BIM時代における環境解析というのは、それぞれの解析ソフトで解析モデルを作成していたというプロセスが、BIMのワークフローの中で、BIMモデルがそのまま解析モデルとして活用できるといったところから、始まったのではないかと思います。
解析モデルをつくるという作業は実は手間のかかる作業で、もちろんそれぞれのソフトでも可能ではありますが、整合性の確保のためにも、データ連携を行うべきでないかと思います。
まずAutodeskが用意している、CEAやWindtunnnelなどの解析ツールですが、これは、Revitの解析という機能のひとつとして機能していて、Revitで作成したモデルをそのまま、Revitで解析条件を設定をして、クラウドで解析を行い、その結果をRevitに戻して、解析結果を確認します。
これがAutodesk360エネルギー解析サービスというものです。
ただ、これは、設計の初期段階での検討を主としたもので、アメリカなどの基準にしか対応してなく、我々が使うにはいろいろと問題もあります。ま、傾向を見たり比較するにはよいとは言われていますが、設計段階の提案に使うにはちょっと躊躇するところですね。
でも計算に時間のかかる解析の部分がクラウドで行われるっていうことと、Revit自体でデータのやりとりができるということは、よいことだと思います。
また、中間ファイルを介して連携するという方法があります。
中間ファイルとは、DXFやSTLなどの形状データや、IFDやGBxmlなどの属性情報を持ったものなどがあります。こういってしまえば、連携自体は同じように思うのですが、連携するソフトによって連携後のデータの活用方法は実はかなり違うということがいえます。
たとえば、Windperfectでは、STLで連携した場合、Revitでかなり重たいデータであっても、読み込むことができます。
ほぼ、Revitと同じ状態で読み込まれ、そのモデルをベースに構造格子という、解析のためのモデルに変換できるということで、Windperfect自体で、どの程度細かいモデルにするかという調整などが行われます。これらのモデルを活用して解析条件をどう設定しているか?というのも、とても面白い部分です。このように、BIMで連携したモデルをいかに活用するかという部分はとても重要だと思います。
Dialuxについては、内部(室内)のデータはGBxmlで連携できると話しましたが、外部の解析についてはDXFで形状を読むことができます。
あまり、Dialuxで外部の光の解析をする方はいないみたいですが、実はこういった機能もあるんですね。
ということで、BIMによる環境解析のもっとも重要な部分でもあるデータ連携について、これから少し考えてみたいと思います。
0 件のコメント:
コメントを投稿